人を良くすると書いて「食」。食について学ぶことは、知育や体育に増して大切な教育です。ところが現代の日本は、食に関するさまざまな問題を抱えています。食生活の欧米化が生活習慣病増加の一因との指摘もあれば、子どもがすぐにキレるのは食生活が乱れたためだとする研究報告もあります。ここにいう「乱れ」は栄養学的な観点だけではないでしょう。
かつて食卓は、家族が揃って語らう団欒(だんらん)の場でもありました。ところが現代では独りで食事をする子どもが増えているのです。青少年期に培われる食習慣は、その後の人生にも大きな影響を与えます。
私たちの願いは、欧米化した食生活から日本古来の米を中心とした食生活を取り戻すことです。そして、食べるだけでなく、農作業に参加し、料理をして、何が自分の生命を支えてくれているのか、私たち自身が気がつくことが、心身の健康につながると考えています。
SNNではこれからも、そうした体験活動を通して、健全な心と身体を培い、豊かな人間性をはぐくんでいくお手伝いをしていきます。